● モンテッソーリ教育と教具 ●

第5号

『メタルインセッツ(鉄製はめ込み) 』

 桃色の正方形の枠と共に、青色の幾何図形がはめ込まれているものが10組あります。 正方形の枠も、内の幾何図形も鉄製です。幾何図形は、円形・楕円形・卵形・三角形・曲線三角形・正方形・長方形・台形・正五角形・花十字形があります。 どのように使っていくかというと、桃色の枠と同形で、大きめのボール紙のような下敷 の上に用紙を載せ、メタルインセッツの枠の方をひとつ選んでおきます。枠をしっかり 押え、色鉛筆で図形を表わす輪郭の内側のふちに沿ってゆっくり線を引きます。枠を はずしてみると、用紙の上にも図形が見い出されます。
この教具を使う目的は、まず鉛筆を持って書くことに慣れるということです。そして 文字を書く際に、手首の柔軟さや指先の力、力の調節を養うことです。 力の調節が上手くできない子どもたちは、鉛筆を持つことだけに神経を働かせるため、 強く握りすぎてしまいます。そうすると枠を押える手がおざなりになり、図形を描く とき鉛筆を持つ手が勢いあまり、図形がズレてしまいます。 指先の力がないと鉛筆を持続させて上手く持てず、筆圧もないので図形がはっきり描け ません。 また手首の柔軟さに欠けていると、曲線を上から下へ描くことでさえ、図形に 沿えずズレてしまいます。

手の動きが充分しなやかになった頃、ひとつの図形を90度回転させ固定した図形の上に 描いたり、複数の図形を使って描いたりして作図を楽しみます。そして運筆の練習、出来た図形の線と線の間を上から下へ、左から右へと線を引いて埋め直線のコントロールを することや、ぬることで埋めていきます。 青色の幾何図形の輪郭を描くことも同様です。ただし枠とちがい、押え方が異なるので 熟練が必要です。またさらに手首の柔軟さも必要となるので、子どもによっては、描き にくい部分は、鉛筆を右から左へ持ちかえて描いていることもありました。

色ぬりをすることにより芸術的感覚も洗練されますが、中心の軸1点を決め、同方向へ 同間隔ずつ図形を回転させながら360°描いていくことなど、集中力と忍耐力がなければなかなかできないことです。

                   
ICE幼児教室 青葉台教室 モンテッソーリ教師 大谷麻紀


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